SharePoint Server Subscription Edition の今後

2023年 3月、マイクロソフトは SharePoint Server Subscription Edition から廃止・非推奨となった機能を発表した。

SharePoint Server サブスクリプション エディションで非推奨になった機能と削除された機能
https://learn.microsoft.com/ja-jp/sharepoint/what-s-new/what-s-deprecated-or-removed-from-sharepoint-server-subscription-edition

 

この中には、わたしが 2004年に Windows の部門から、Office の部門に異動した時に最初に担当した、Business Scorecard Manager 2005 の後継である、PerformancePoint Services 機能の削除のアナウンスが含まれていた。非常に感慨深い。BSM2005….。BIに対する取り組みが、マイクロソフト社内で SQLチームとExcelチームの間で社内競合していた頃だ。以下の写真は、ビジネススコアカードフォーラムの一角のブースの写真だ。私は MDX 式と SQL Analysis Services で OLAP やデータ可視化の日本語デモをいろいろ作っていたものだ。

2021年に 最初の Subscription Edition がリリースされた後に、こうやって機能の削除が行われていく事実を踏まえると、いつ自分が使っている機能が将来のPUでカットされるかを常に気にする必要がでてくる。この三月の発表に大変困ったのはこれだ。

  • Microsoft ワークフロー マネージャー
  • SharePoint 2010 のワークフロー
  • SharePoint Designer 2013

これらのワークフローエンジンの代替として、現在以下のコンポーネントが配布されている。

SharePoint Workflow Manager
https://www.microsoft.com/en-us/download/details.aspx?id=104867

 

だが、これはSharePoint Server 標準のワークフロー機能を代替したにすぎず、2010世代のワークフロー機能から失われたものが多すぎる。従って、2010世代のワークフローに依存していたサードパーティー製品は、依存すべきワークフローエンジンを失う事を意味する。2010世代のワークフローエンジンは BizTalk Server 2004 (32bitでも動く) のワークフロー機能のサブセットであって非常に強力であったのだが。というかそれ以前に、2010世代のワークフロー機能がなくなる、という事は、「リストアイテムを作成する」「アイテム権限を変える」という SharePoint になくてはならない操作がワークフローでできない事を意味する。以下の表の左側の機能が、今後のワークフローから消えるのだ。SharePoint 2013 世代のワークフローエンジンは、内部的に SharePoint 2010 世代のワークフローを呼んでこれらの機能を提供していた事にも留意してほしい。

 

https://natechamberlain.com/2018/04/17/sharepoint-designer-spd-2010-vs-2013-workflows/

私が扱っている Nintex社のワークフロー製品も、2013及びSharePoint Workflow Manager世代のワークフローエンジンのサポートをしないと決定している。その後の予想されるインパクトについては、個人のブログで言及すべき範囲を超えるものなので、ここまでにしておく。

 

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